ロボットを導入するにあたり、何を検討すべきなのでしょうか。ロボット導入プロセスに必要な要素を整理しました。
ロボット導入は多面的に捉えることが重要です。
社内で導入効果を理解・共有し、より大きな成果を得るための工夫が必要となります。その最初のフェーズがチームの立ち上げです。
メンバーは経営者のみならず、現場や営業、システム担当など関連する部門からスタッフを集め、
全社でロボット導入にあたっての課題を解決していくことが求められます。
規模の小さな企業であれば、経営者が自ら幅広い視点で検討することが重要です。
まずは、どのような問題や課題を解決したくてロボットを導入したいのか、これをはっきりとさせておく必要があります。
人員不足、作業効率、稼働率、生産能力など、企業によってさまざまだと思いますが、
問題・課題を明確にすることでロボット導入をより具体的に検討できるようになります。
次に、ロボット導入のメリットやデメリット、効果を確認します。
現状の問題・課題をロボット導入のメリットにより、解決や改善の効果が得られるのか、達成できるのかを判断します。
また、デメリットに対しては事前に対応策を考えておくことも必要です。
ロボットシステムの構築にはロボットSIer(ロボットシステムインテグレータ)を活用しましょう。
ロボットSIerを選定する際には、①開発実績、②開発会社の得意分野、③担当者との相性、④金額、という4つのポイントを特に注意して見極める必要があります。
中小企業にとって、現場を良く知り、パートナーのように一緒になって考えてくれるロボットSIerを見つけることが導入の成否を分けると言っても過言ではありません。
(詳しくは業者選びのポイントもご覧ください)
提案を依頼するロボットSIerにロボットシステムを導入する背景や期待する効果を知ってもらい、
自社に最適なシステムを提案してもらうための要件を漏れなく定義しておく必要があります。
例えば、対象となる工程・ワークの絞り込みや導入体制に関してなど、明確にしておくことが重要です。
また、契約内容を明らかにするためにも、提案依頼書の作成は必須です。
ロボットシステムの開発をロボットSIerと行う際は、協議しながら進める必要があります。
トラブルを防ぐためにも、開発方法・手順から、リスクや保証についてまでしっかりと話し合うことが大切です。
スムーズに運用するために、操作マニュアル・保守マニュアルの作成、選任者(有資格者)の任命、作業者への教育・訓練の実施、障害が発生した場合の連絡網の作成などを行います。
電圧点検やフィルター清掃といった軽微なメンテナンスは企業で日々行い、定期点検やシステム不具合の修正などはロボットSIerにサポートしてもらいます。
ロボットの運用を開始したら、導入効果を評価します。
導入後の運用状況や導入効果の有無を適切に把握するためです。
評価を行い、問題点が見られた際はロボットSIerと再度協議し、改善を施します。